遠い空、近い色 0




先生と私がセックスしていることについて、師匠はなにも言わない。
それは黙認ということではなく、そのことに師匠がなんの意見も持っていないというだけのこと。
そのことを知ったのは、実はつい最近で。
ホッとしたような、物足りないような、その感覚は、先生といるときも、一人でボーッとしているときも、しばしば私にちょっかいをかけるように訪れて、私は空を眺めながら、それを味わう。
一瞬、ドキドキして、ああ、大丈夫と感じたり、避けるように別なことを考えたくなったり、そんな自分が、すこしだけ、煩わしかった・・・・