鳴門の案山子総受文章サイト
俺は、寝起きの悪い俺にボロボロにされた目覚まし時計を見る。
・・・夜の10時をまわった。
もう11月だってのに、昼の熱気をそのまま抱いている外に飛び出す。
次の任務の打ち合わせってことで、招集がかかっているのだ。
場所は、懐かしいアカデミーの教室。
俺は夜道を走り抜ける。
「アカデミーの教室か」
俺はなぜか、その場所が持つ、重要なポイントに、そのときは、全く気づいてはいなかった。
夜のアカデミーは、職員室だけが、まだ明るかった。
その窓の下を通り抜け、屋根に飛び上がり、中庭におりる。
と、この時間には暗いはずの教育棟の一室が、煌々と明るい。
「あそこか」
俺は、意気揚々と、その教室に滑り込んだ。
自分の甘い認識に、滑り込むと同時に悲鳴を上げる事になるとも知らず・・・・・。