鳴門の案山子総受文章サイト
10 無理矢理「一緒に寝る」から続いています
ナルトが出てきた時点で、僕はそちらに集中すべきだったのに、
馬鹿な人間の好奇心で、彼をそうした何かの方に、神経を奪われてしまった。
万が一のナルトの九尾化に対処するために、僕はもうかなり前から
ナルトの監視を命ぜられていた。
もちろん、本来の仕事もあるので、四六時中というわけではない。
あらゆる情報から、ヤバ目だと判断されたとき、僕に指示が下る。
今回は、修行中のナルトが久々に里に一時帰還するというので、念のため僕が呼ばれた。
別に心配はしていない。
よほど、いい人間関係に恵まれたせいか、僕が見ても全く影がなく、彼は真っ直ぐだ。
それでも、万一は想定しておかなければいけないという里の事情で、僕は退屈な任務の遂行中だった。
ナルトが中忍の教師の家に行ったことを確認し、さて、どこか近くの宿にでも入ろうかと考えた。術を使えば、如何様にも監視できるが、里に居るときくらい、ゆっくりしたいのは心情だ。
さて、と歩き出そうとしたとき、ナルトのチャクラが跳躍するように動いた。
僕は、振り返ったが、まあ、あのイルカ先生とかと話している間も彼のチャクラは興奮していたし、その延長かなと思った。相手に気取られないように監視の感度を上げる・・・
「いや!・・・これは・・・」
僕は素早く戻る。教師の家の屋根に飛び乗った。
「カカシさんだ・・・・」
あわてて監視のチャクラを収束させる。
気づかれてはいない。
隠密の、琴線上を歩くような僕の日常は、すっかりいい教師と化した里内モードのカカシ先輩に気取られるようなヘマは許さない。
もちろん、ただの三人の飲み会だろうと思ったが、ナルトのチャクラが変な動揺をしているので不審に思い・・・いや、カカシ先輩がかかわっているとなると、その点でのみ僕は好奇心を抑えきれず、監視を続けることにした。
◇
天井の戸板に乗る。
もう、いろんな意味でヤバイ。
その頃には、イルカ先生とナルトの会話で、僕はおおよそを理解していた。
もちろんナルト以上に驚いていた。
しかも下にはカカシ先輩。こんな近くで彼に気づかれないように監視を続けるだけで、僕のエネルギーの半分は持ってかれる。
しかも、ここにいる4人の中で一番衝撃を受けて、チャクラコントロールがグダグダだ。
いや、でも、この状態でこの状況を凌いでる僕って、やっぱり凄いな(笑)
【ここに 無理矢理「一緒に寝る」が入ります(笑)】
先輩がナルトに懇願して、イルカ先生よりはまともな感覚を有していたナルトは、そのまま部屋を出た。
僕は動かない。
あたりまえだ。
見届けないで、終われるか・・・・・いや、僕の対象はナルトなんだが・・・
(いろんな意味でヤバイ、の一つに、この僕の任務忠誠度の低さも入る)
ナルトが部屋を出るかでないかで、ついに、イルカ先生が、先輩に彼自身を押し込んだ。ナルトにわかったかどうか。
ナルトに出て行ってと言った先輩も、いろんな意味で限界だったみたいだ。
カカシ先輩のソコが、もう、色っぽく蠢いたのを、視神経に凄い量のチャクラを流して見る。
(もちろんかなりの負担なので視神経には良くない)
欲しがってる・・・・
暗部時代、無責任な連中が、カカシ先輩について流した噂は、僕の耳にも入ってきたが、互いにプライベートすら知らない状態で、その真偽について、僕は知るよしもなかった。
噂が流れる理由は自明だ。
先輩は、綺麗だったから。
その外観は、それをどうにかしたいという他者の欲を簡単に引き出すくらい整っていて、任務後の空気のまま対峙したときは、僕も、その、なんというか、ショックを受けるぐらい・・・・綺麗で色っぽかった。
でも、そういう噂は、やっぱり嘘だったんだ、と、失恋に似た痛みを覚えて、初めて恋していた事に気づいた僕は、深く落ち込みながら理解した。
ゆっくりイルカ先生のモノが先輩に入っていく
粘膜の擦れる音が隠微に室内に満ちて
先輩が耐えきれないといった声を息と共に吐き出す
夜目にも白い喉が、声を絞り出して上下に動くのを見た
「せ・・・せんせぇ・・・ああ・・・」
イルカ先生は、その声に反応して、でもゆっくり挿入する
ぶっといモノなのに、そのゆっくりした優しい速度ゆえか、滑らかに入る
愛し合ってるんだなあ・・・・
互いに、好きで好きでたまんないんだよなあ・・・・
こんな人が、あんな噂の通りであるはずがない・・・
「あ、ああん・・・ああ、イルカ・・・」
僕の方がどうかなる・・・
根本まで入りきる前に、先輩の足がビクッと大きく動いた
「ん・・・ここ?」
うはあ・・・・
「あ、あ、やっ・・・あああ・・・」
イルカ先生の腕に力が入って、そのままで、数度、先輩を刺激した
「ひっ・・・いい・・・はっ・・・」
いきなり刀でもぶっ刺されたみたいに、先輩が悲鳴に似た声を出した。
凄く気持ちいいみたいだ。
もう、表情がイっちゃってる・・・・
何度も刺激を繰り返されて、それを見ている僕の表情も歪んできた頃(心の中では3P進行中)先輩が、必死に言った。
「やだ、イク!イクから・・・やっ!!」
・・・・報告書に書こうかな。
カカシ、一人でイクことを拒否・・・・って。
はあ・・・・
失恋に失恋を重ねて、それでも、僕の股間はギンギンで、なんか笑ってしまう。
独り自嘲していると、下の布団上では、愛の行為が姿勢を変えて継続中だ。
もう、カカシ先輩は完全に全裸で、下半分の肝心な所が、イルカ先生の背中で見えない。
さっきまでの眺めも最高だったが、完全にソノ行為に没頭している今の様子も、なんだかカカシ先輩の私生活を垣間見る感じで、性欲に切なさが加わって・・・・
先輩の手が、イルカ先生の背中に回されて、快感に硬直している
もう、イルカ先生がただの雄にしか見えない
下半身だけじゃなく、上でも先輩を貪って、もう、ただの捕食行為にしか見えなかった・・・
(そう思う事で、重大な精神の危機を回避)
屋根に戻って、気(と股間)を鎮める。
僕の里への忠誠心はもの凄く下がっていて、パラメーター的には抜け忍レベルだった。
この気分を癒せるなら、里はどうなってもいい・・・というか、関心すらない。
まじ、失恋だったんだ・・・・我ながらキモい。
あんなに、イルカ先生にすべてあずけて愛されてる先輩なんて!
ホントに、里を背負う忍者か、アンタ!・・・・かわいかったけど。
ホントに、7班の先生か、アナタは!・・・・色っぽかったけど。
白んできた東の空を見る。
淡くオレンジ色も含んだ色が、歪んで見えて、
僕は初めて自分が泣いていることに気がついた・・