鳴門の案山子総受文章サイト
★ ちょっとアブノーマルです。すみません ★
ときどきびっくりする。
イルカ先生が、あまりに、凄すぎて。
アカデミーの頃は、まあ、すごく口うるさくて、逆に言えば、面倒見が良くて、イルカ先生の前世は「お母さん」だったのではないか、と、俺たちは半ば本気で思っていた。
さすがに、女性的な印象はなかったが、母親に女の属性を感じるガキなんて、いやしないだろうから、そこは軽くクリア。
だから、もちろん俺は、そのイメージのまま、成長したわけだ。
イルカ先生は、面倒見がいい、俗に言う「良い先生」だと。
ところがだ。
大人って、本当に怖いよね。
イルカ先生は、俺たちがアカデミー生じゃなくなった途端、その本性を現した。
多かれ少なかれ、そんな大人のギャップの洗礼は、誰もが受けるものだろうが、
まあ、俺の洗礼は、生半可なものじゃなかったね。
再起不能になってもおかしくない体験を、させられましたよ・・・・・
イルカ先生・・・・あんたって人は・・・
☆
アカデミーの頃から、俺はよく、イルカ先生の家に遊びに行っていた。
お母さんでもあったけど、頼れるお兄ちゃんでもあったからな。
俺はまだ小さかったから、先生のベッドで、よく一緒に寝たもんだ。
年の離れた兄弟みたいで、本当に楽しかった。
やっぱり先生だから、そこは一応、
「もう寝るぞ!早起きしないとな」
なんて言うんだけど、俺が布団の中でいつまでも寝ないでいると、
ああ、やっぱり先生も若かったんだなあ、俺と一緒になって騒いじゃったりね。
怖い話をしてくれたり、逆に、俺の「子供の気持ち」みたいなのを聞いてくれたり。
ただ、俺だって成長するするわけで、図体もかなりでかくなれば、いつまでも同じベッドで、というわけにはいかなくなる。俺は床で良かったんだけど、先生が「同じ高さで寝ないと話がしにくい」って言って、二人して、床に布団を並べて寝たりした。
たまに、腕相撲とか、力比べで、じゃれ合ったりするのに、ちょうど良かったよ。
でも、そうこうするうち、俺も、忙しく、師匠について修行の旅に出たりで、イルカ先生と「穏やかな日常」というものが共有できなくなってきていた。
だから、久々に、イルカ先生の家に泊まりに行けるとなった日は、本当に嬉しかったんだよ。
こりゃ、いろんな話ができるってば。
あれも話そう、これも話そう。
ひいーーー!!楽しみーーーっ!!てな具合。
お、さっそく、イルカ先生だ。午後の授業が終わったらしい。
「先生!!」
「おう、ナルト。待ってたのか?」
「いや、今来たところ。それよりさ、飯はどうする?」
「晩飯か?」
「うん。どっかで食べてく?」
「いや、今日は用意してあるハズだ」
え?なになになにーー!!
「え、それは一体・・・・」
「ははは。まあな」
「ちょっと!!聞いてないよ、先生!!」
「言ってないからな」
本当に油断も隙もない。いつの間に彼女なんかつくってるんだろ。
「ええーー!!、じゃあさあ、俺とか行ってもいいのか?」
「良いに決まってる」
「お邪魔じゃない?」
「何を言う。大事な教え子だ」
とまあ、驚きつつも、楽しい帰り道だった。
イルカ先生の家に着く。
さあ、どんな可愛い女性だろうか、と不安と期待を胸に、先生のあとから入ってみれば。
「お、ナルトか」
「・・・・・・」
カカシ先生がいた。
ああ、カカシ先生も呼んだんだな、と思ったが、夕飯を作っていたのは、やっぱりカカシ先生だった。
「・・・・どういうこと?」
「そういうことだろ」
イルカ先生がこともなく言って
「うわあ、俺の好きなオカズだ」
などど、この長い付き合いで聞いたこともないような甘い声を出している。
ちょ・・・ちょっと・・・・
やな予感半分と、ただカカシ先生が隙だから飯を作っていたという本来当たり前の想像とが、俺の心臓をもみくちゃにした。
「明日、オフでよかった、俺」
戸惑う俺に、今度は容赦ないカカシ先生のセリフ。
「ナルトとも、ゆっくり話せるね」
「ちょっと待てってば」
「うるさいぞ、ナルト。飯にしようぜ」
「いや、さ、はっきりさせたい」
「どうしたの?」>カカシ先生
俺は、もう座って飯を食う勢いのイルカ先生に向かって言った。
「さっきさ、アンタ、俺の勘ぐりを否定しなかったよね?」
「お前の勘ぐり?」
「普通、思うだろ、彼女ができたんだって」
「だから、否定してないだろ」
いっ・・・・・
「だ、だって、か、彼女って・・・」
「まあ、そんなものだな」
うっ・・・・・
俺は、改めてこの雰囲気で見ると、妙に可愛い気がしないでもないカカシ先生を見る。
「・・・そうなの?カカシ先生」
さすがに、カカシ先生は、ちょっと赤面して
「あ・・・うん・・・ごめんねえ」
と蚊の鳴くような声を出す。謝られても・・・・なあ・・・
「いいから、はやく食べようぜ」
大事な教え子が大混乱しているってのに、イルカ先生の一声で、微妙な夕食は、はじまってしまったのだった。
☆
食事の後片付けを手伝って、さすがに、泊まるのはなあ、と思い、
「じゃ、俺は帰るってばよ」
と言ったときのイルカ先生の一言は、本当に理性を疑った。
「どうして?泊まっていくんだろ?」
あのねえ・・・・
「俺だって、そんなに野暮じゃねえよ!!」
「野暮ってなに?帰るなよ、ナルト。明日休みだろ?話、しようよ」
カカシ先生まで、どうかしてるよ!!
っていうか、俺が考えすぎ・・・なのか?
・・・そうだよね。
いくらなんでも、俺が泊りに来てるのにね。
ああ、俺の方が、ダメ人間じゃん。
「邪魔じゃないなら・・・」
しぶしぶ頷く俺に、「変な奴」と笑うカカシ先生。
いくら、俺が環境に対する順応に長けてはいても、この状況には、まだ慣れない・・・
というわけで、どんどん、「お題」の方向に突き進んでいる状況だ。
が・・・
俺は、凄く不安になってきていた。
だって、イルカ先生のはじけ方が尋常じゃない。
こんな人じゃなかった・・・・・はず。っていうか、これが「大人」?
このまま、就寝タイムに突入しても、大丈夫なのか?
HENTAIな事になりはしないか?
「ナルト~、お前ももう、いい大人だろ?」
いやいや、まだ15才・・・・
「俺はなあ、大人同士の付き合いをしてるんだ」
ちょっと、アンタ、結構、酔ってる?
「こんな同棲程度でびびるなよ」
言っちゃったよ、同棲って。
同居だろ!
いや、同棲なのか。ああ。俺の先生・・・・
「やめなさいよ、イルカ先生」
「カカシさん、アンタがいつまでもそうだから、こいつはガキのままなんだ」
「俺のどこがどう、ナルトのガキっぽさに貢献してるんでしょうか」
「ほら、すぐそうやって理屈で誤魔化そうとする」
「はあ?誤魔化すって何?理不尽すぎるからでしょ」
「理不尽?理不尽って・・・」
「理不尽がどうかした?理不尽なものを理不尽と言っただけですが」
おいおいおいおい・・・・
なんでもいいけど、俺を巻き込むなよ。
でも、この状況は、俺にある種、不思議な印象を植え付ける。
言わずもがなのカカシ先生だが、そういう目で見たことがなかったけど・・・・
結構・・・イケるかも。
いやいやいや、いきなりイルカ先生と同じポジションって。
「あのさ、もう、寝るってば」
延々続きそうな痴話喧嘩から逃れるには、それしかなかった。
そして、やっぱりここが、地獄のターニングポイントだったと後悔することになる。
だって
だって
だって!!!
イルカ先生は、確信犯だったんだーーーーっ!!!!
☆
時々、途絶えて、
また、いくつか会話が繋がって・・・
深夜にもなれば、徐々にテンポがスローになる。
そんな中、いつ、隣でおっぱじまるのかと、戦々恐々としていた俺だが、その、じっとりと汗が滲むような、倦怠感を含んだ緊張の中に、一抹の期待がなかったといえば、
まあ、嘘になるだろうな。
実際、改めて見れば、カカシ先生の色気って奴を、充分俺も理解できたし、それだけガキからは遠くなっていたとも言える。
先生たちのイメージを壊したくない気持ちは本当だが、そこから堕ちた先生として認識するのも、何とも言えない萌えを含んでいた。
だから、
「なあ、ナルト」
と、イルカ先生が声のトーンを抑えてきたときは、さすがの俺も、覚悟した。
お約束の、「寝たかの確認」だ。
俺は狸寝入りを決め込むが、イルカ先生だって、そんなことはわかってる。
ただの、「邪魔しないでね」の合図だよね。
俺は、目を閉じて、静かに呼吸する。
ちょっと経ってから、イルカ先生が、カカシ先生のそばに移動する音がした。
と、カカシ先生が何か言う。
その、ちょっぴり拒否を含んだ声の印象に、俺の心臓はバフッと大きく拍動した。
ひえ・・・
聞いちゃったよ、俺。
カカシ先生が、ちょっと嫌々する声・・・・
俺もいるし、カカシ先生にしたら、やりたくないに決まっている。
でも、いつの間にか、俺とイルカ先生の間に生まれた、なんかこう、同じ空気みたいなものが、カカシ先生を押し切るだろう事は、目に見えていた。
また、ゴソゴソと動く音がして、
「ダメだって、先生」
と、今度は小さいが、俺の耳にも聞こえるカカシ先生の声がした。
うへ・・・・なんだ、この変な感じ!!
「あっ・・・ちょ・・っ」
小さい吐息を伴った声がした。
もう、たまんない。
っていうか、自分が信じられない。カカシ先生に欲情する自分が。
いや、それ以前に、この状況が、かなり不謹慎。酷い大人どもだってばよ。
カカシ先生の小さな声が、断続的に聞こえ、少しずつその、色っぽさを垂れ流すようになってきた。
イルカ先生の声は、相変わらず低くて小さくて、何を言っているのかわからない。
でも、二人の間になんらかの会話らしいものが成立しているのはわかる。
時々するあの音は、キスの音か??!!
ひええ・・・・やっぱり、なんか変な感じだってばよ。
「は、あ・・・ん、せんせ・・・」
多分、あちこちいじられて、カカシ先生の呼吸が荒い。
うわあ・・・硬くなってる、俺の下半身!!
やばい。
もう、シーツでもいいから擦りたい。
イルカ先生のシーツでもいいや。
と
毛布の中に潜り込んで、耳をダンボにしていた俺の寝具が、
ガバッと取り去られ、急に寒くなった状況に、俺が唖然と目を開けると、
イルカ先生が、俺に、目配せをした。
「舐めて」
そう聞こえた。
え?何を?俺が?何で?
脳みそが白く飛んだ俺の眼前に、
イルカ先生の脚でひろげさせられているカカシ先生の下半身があった。
イルカ先生の手は、カカシ先生の股関節のギリギリを撫でるけど、肝心なところはスルーしている。
俺は、もう、脳みそが完全に蒸発したのを感じた。
カカシ先生の先端が、濡れているのがわかる。
ええ。
舐めます、とも。
脳みそが爛れた大人どもめ。
人間、開き直ったら、凄いんだぜ。
「カカシ先生」
俺は優しく言ったつもりだったが、緊張で乾燥しきった喉は、掠れた声を押し出した。
「!!・・・え?」
我に返った先生が可愛い。
「ナ、ナルト!!」
拒否る先生の声を無視して、俺は先生のモノをそっと掴んだ。
ビクンと先生が反応し、同時に、俺の手から逃れようと腰を引いたのがわかった。
その、この状況ではかなわない事に必死な感じは、ただ俺をそそるだけだ。
「いやだ、ナルト!!貴様!!」
イルカ先生に言えよ、という無粋なセリフは吐かない。
俺はもう、充分、楽しんでいる・・・・