玄関から愛を込めて 2
悪い夢なら覚めてくれ!!!
ナルトの子供な高い体温が、その手から俺の手の甲に伝わる。
ああああ・・・・ごめんなさい!!先生っ!!!
あなたの息子さんに、間接で息子を触られて、そんなシチュに、元気になりつつある俺は、そうですとも、人間以下です・・・・よね?
「ね、先生・・・?」
「は、や・・・いや、ナルト、あの・・・」
俺のうろたえる様を、どう受け取ったのか、ナルトがその顔に笑みを浮かべた。
その笑みは、いつもの元気なナルトの笑顔じゃなくて、らしくない、ちょっと弱々しい感じで、俺は自分の置かれている状況はさておき、ちょっと心配になる。
「ナルト、お前・・・」
「大丈夫だってばよ、ね、先生?」
「ななな・・・お前っ!!!」
ナルトの手が、俺の手を引きはがそうとする!!!
げーーーーっ!!!
お前、いきなり何すんのよっ!!!
「バカっ!!やめてって!!」
あまりの展開に、手に力がはいらん・・・・
「いや、やめない」
「っ!!・・・ナルトぉ・・・・」
わけがわからない。
大人のコレが見たいの?
なら、ちゃんと別な機会に見せたげるから、今は、ね、ね、・・・・・
「カカシ先生、」
「は、はい?」
「俺、いつも先生に迷惑かけて・・・・」
「は?」
「まだ、一人前じゃないし、足手まといだし・・・・」
「ナルト・・・」
「自信なくしてた。先生が遠い人みたいで」
ナルト、どうでもいいから、今、その長くなりそうな話、やめないか?
俺、玄関の三和土に直に座っているんだよね・・・・・
「でも、そんな先生でも、こういう事、するんだね」
うっ・・・・・・・
「なんか、安心した・・・・」
うっわ~・・・・・
なに、その、かわいい笑顔!!
俺、鬼畜だって認めてるのに、そんな顔見せてくれちゃって、これ以上、どうしたいわけ?
そんなお前に、なんかドキドキしてる俺なんて、絶対、地獄いきだろ!!!
っていうか、ドキドキって、なんだよ?
「だから、俺にやらせて」
な・・・なにを・・・?
「迷惑かけてる分、頑張るからさ」
爽やかに言うな!!!
と、心では抵抗してみても、もう、俺は、高みから流れる水みたいに、この流れに抗えないことを、悟っていた。
だって、本当に、ドキドキしていたんだから。
ナルトの手が、俺の手を外す。
ああああ・・・・・・・
半勃ちの情けない俺のペニスがナルトの視界に入る・・・・・・
なに、この絵!!
萎えた一物を挟んで、対峙する上司と部下・・・・・
しかも部下はバリバリの未成年。
「先生・・・」
吐息のように掠れた声でそう言うと、ナルトがその手で俺の性器を包む・・・・
思いがけない衝撃で、それは、ペニスよりなにより、俺の腰の奥でドクンと疼いた。
「ナルトっ!!」
俺も思わず、そう言って、腰を引こうとする。
と、ナルトが膝に体重をかけ、俺の腰を浮かせまいとする。
「やっ・・・・!!」
思わず漏れた、俺の喘ぎに似た否定に、ナルトがハッとして俺を見返した。
「いいよね、先生・・・・」
それは、許可を求める声音ではなく、自分を押し通す決定だった。
俺は、のまれたように言い返せない。
この心臓の拍動は、俺の気持ちなのか、性欲なのか、それとも、それをごちゃごちゃに混ぜたものなのか?
ごめんな、ナルト。
悟った俺は、この動悸がなにか、ホントは、知ってるんだ・・・・・
このまま進んだら、もう、傷つかずに戻る事なんてできやしないってわかっていても、俺に、この衝動を抑える術はない・・・・・
「カカシ先生の、大きいな・・・・」
ああ、ナルト。
俺、
お前の事、
好きになりかかってる
みたいだ・・・・
って、ほんとかよ、俺!!!
2009.12.13.