原色 7




サクラの指を1本入れられて、カカシは枕に顔を押しつける。
  「はっ・・・あ・・・」
細いしなやかな指だが、隠微に動いて、今までされたことのない愛撫だった。
秘所を押し広げ、こちらが焦れるようなスローな出し入れ。
  「んっ・・・ああ・・・・」
じんわりとした感覚の塊が、腰の奥に生じる。
多分気づかないうちに、潤滑剤を塗り込められたのであろう。
指の動きのままに陵辱され、エッチな音を立てる自分の肛門に、カカシは怯えた。
粘度の高い水のような音は、いやらしく耳に響き、それでも痛みを感じないのが不思議だった。
  「ん・・あ・・・はあ・・・」
サクラの口中に含まれたペニスはもう痛いほど張り詰め、時折うねるように胴から先端へ舌がうごめき、でも、最後の刺激は上手く避けている。サクラがその気なら、次のアクションであっさりイケるハズのに、サクラはそれをしてくれない。
  「・・サクラ・・・・」
  「なあに?」
返事とともに指を増やされ、「えぐっ・・・」という情けない声が漏れた。
  「い・・・イキたい・・・」
カカシが喘ぎながらそう言うと、サクラが低くはっきりと返す。
  「ちゃんと、言って!」
攻めるようなサクラの口調に、不覚にも涙が滲む。
教え子だった女の子にお尻を弄られ、ペニスを嬲られ、泣きそうになる自分。
気持ちいい身体が、涙を後押しする。
この涙が落ちれば、たぶん、自分は、もう・・・・
  「イカせて・・・・サクラ・・」
話した、その振動で、ポツリと涙落ちた。
  「カカシ、かわいいわ」
涙で光を増したカカシの瞳を、にっこりとした笑顔で見つめる。
そして、ペニスの先に焦らすようなキスをされ、カカシは、喉の奥で悲鳴を上げた。
  「私もできるのよ」
笑顔とともに言われた、その意味が理解できない。
  「な・・・なにが?」
サクラが、入れた2本の指をカカシの中で開いた。クチっと微かな音がする。
  「あんっ・・・」
皮膚と同じ痛覚(つうかく)を持ったカカシの入り口を、ほぐすように動かす。
  「き・ん・じゅ・つ」
  「・・・え?」
  「禁術よ」
  「え?・・・・・え!!」
反射的に起き上がろうとするのを、サクラの馬鹿力で押さえつけられる。
  「サ・・・サクラっ!!」
指はまだアヌスに挿入されたまま。サクラの指がさらに開き、今度こそ、チクンとした痛みに、カカシは唇を歪めた。
  「いたっ・・・・」
  「こんなんじゃ、まだ入れられないわ」
言いざま、さらに指が増やされる。
  「あうっ・・・・サク・・・痛い・・・」
  「もっと足をひろげて?して欲しいでしょ?」
枕に顔を押しつける。涙が枕に吸われていくのを感じる。
自分の視界は暗いのに、自分の恥ずかしい部分は、サクラの目の前に剥き出しになっている。
サクラの視線が、皮膚を焦がすように突き刺さるのを感じる。
今のリアルを脳裏で反復して、カカシは言われるまま、足をひろげた。
ギュッとペニスを握りこまれ、一瞬身体が硬くなる。
と、次の瞬間にはやんわりと扱かれ、力を抜いた途端、アヌスに何かが押し込まれた。
  「いっ・・・・」
呻くような短い音が口から漏れる。

熱い・・・・

サクラ・・・・熱い・・・

それは、先端だけでカカシを蹂躙し、これから押し広げられる部分に、もの凄い期待感をもたらす。
  「サクラ・・・・」
  「すっごいエッチな眺めだわ、カカシ先生」
サクラがささやくように言う。
それまで、カカシと呼び捨てにしていたのに、的確にカカシの被虐性を抉ってくる。
  「こんな立派なモノ持ってるのに、下のお口の方がいいなんて」
袋が持ち上げられ、結合部を覗かれている。
  「イヤらしい身体よね、教え子と寝るなんて」
  「や・・・サクラ・・・」
  「責めてなんかいないわ。言ったでしょ?」
ペニスは、握り込まれたまま、先端を冷たい指先にクリクリとなで回された。
  「ひっ・・・んんっ・・・」
  「わざと言ってるのよ。意地悪されるの、好きでしょ?」
カカシの先走りで濡れたサクラの指が、亀頭を滑る。
  「んっあ・・あ・・・いい・・・」
カカシの素直な心情の吐露に、アヌスに穿たれたモノが、グッと侵入してきた。
  「楽々飲み込めそうね、先生?」
  「いやっ・・・うああ・・・」
  「何人入れたの、ここに?」
サクラの手が、軽く臀部を叩く。
ピシリという乾いた音に、カカシのペニスがビクンと反応した。




2008.11.05.

「妄想限界」付録掲載分。アップは2009.01.02.