妄想自慢 7


俺はサスケを見た。サスケも俺を見る。
やばい。
サスケの額に汗が光っている。俺もたぶん同じだ。
なんて妄想なんだ、サクラちゃん!!!
まじ、やべぇ・・・・はぁはぁしてきた・・・・・
カカシ先生っていうキャラだけでイキそうだってのに、雄な俺たちを刺激する、女の子の部分がセットになるなんて、もう爆発だよ・・・・
  「でもこういう妄想は特殊なのよ」
そんなレクチャー、いいからさ、先に行ってくれよ・・・・
ああ、先生のソコ、見てみてぇ~~
かわいいだろうな、エッチだろうな、ピンクでさ、もう、サクラちゃんの妄想に入りてぇ~よ~
  「気をつけないとだめよ。聞き手を選ぶから、慎重にね?」
  「サ、サクラ、よ~くわかった。それはわかったから、だ、だから、続きを・・・・」
サスケが、落ち着いている風を装って喋ったが、でも、それは失敗した。
噛みまくっている。
  「つつつ・・・続き・・・は、早くっ・・・・」
サスケ・・・・・
すげー必死。
俺も必死なんだけど、サスケの真面目な顔に笑っちまって感情が滅茶苦茶。
  「わかったわ。」
サクラちゃんが、ゴクンと缶コーヒーを飲む。
俺たち二人は、アホのように、その一挙手一投足を見守った。
  「でも、そう焦らないで。ゲストがいるんだから」
  「「!!!!!」」
ほらほらほら・・・・・・・・・
きたよ、きたよ、そうきたよ!!!
カカシ先生か?
まさか、まさか、この話、実は本当なのって、カカシ先生、登場かっ?!!!!
火影と出掛けてるっていうのも嘘か?
俺は、頭の中フル回転。
サスケも同様らしい。
おいおい、やべーよ。
カカシ先生が出てきて、「お前たちも見る?」なんて素っ裸になったら、どうすんだよ!!
  「くそっ・・・・写輪眼を回すぞ!!」
サスケの脳も同じ結論に到達したようだな。俺はサスケを見て頷いた。
先生が、足を開いて、「優しく触ってちょうだい」なんて言ったらどうするんだ!!
  「お、お、俺は九尾化してなめ回す!!」
今度は、サスケが俺を見て頷く。
ああ、俺たち、最高の仲間だぜ!!言葉は無くても、以心伝心!!
生きてて良かった・・・・・
  「何がどうなってんのよ?」
サクラちゃんが、俺たちとは違うテンションで首を傾げる。
  「あ、来たみたい」
サクラちゃんが、廊下を振り返る。
  「「・・・ゴクッ・・・」」
俺とサスケの喉が、盛大に鳴った。
背の高い男が現れる。俺たちは、死にそうに興奮して、その男を見つめた・・・・・・
  「なんだい、この空気?」
男が教室に入ってくる。
  「凄い殺気だね」
  「隊長ーーー!!!」
俺が叫ぶ。
あろうことか、入ってきたのはヤマト隊長だった。
サスケは固まっている。
ちょっとしか見ていないから、思い出せないようだ。ブッスリ刀で刺したのになあ。
俺はサスケに耳打ちした。
  「カカシ班の、新しい班長だってば。ほら、ヤマト隊長」
  「なんだ、てめーーーーっ!!!」
・・・・サスケ。
完全にタイミング、逃してるから。
  「また会ったね、サスケ」
隊長は余裕でサスケを見る。
  「なんでアンタがここにいるんだよ?」
軽く手からパチッと火花を飛ばして、サスケが牽制する。
  「ちょっと、サスケくん・・・・」
サクラちゃんが止めに入るが、隊長がそれを制した。
  「今までの話、全部聞かせてもらったよ」
バチッ!!!!(怒)
  「前回の会議の議事録も読ませてもらった」
は?
俺たち、口をあんぐり・・・・・・
議事録?なにそれ?
  「なかなかやるじゃないか」
隊長が悔しそうに見える。悔しそうなのも突っ込みどころだが、それよりなにより議事録?
なに、この展開・・・・・・??
サクラちゃんがテヘへと笑いながら補足した。
  「イベントで、一冊50両(日本円で約500円・・らしい)で売ってるの(笑)」
・・・・・・・・・・神様。
もう、俺の手には負えません、この人たち・・・・・
  「俺にもくれよ、サクラ」
サスケ・・・・・おまえもか。
やっぱり、俺、火影の器だわ。なんだか自信が出てきた。俺が一番まともじゃん。
っつうか、でも、この人たちが住人なんだよね。そう言う意味では、木の葉も深刻だ。
  「まあ、諸々(もろもろ)を把握した上で言うんだけど、」
ヤマト隊長が俺たちを挑戦的に見渡す。
  「ボクも負けないから」
バチッッ!!!!(激怒)
  「そういうことか、サクラちゃん」
サスケの肩を掴んで、引き戻しながら俺は言う。
  「7班は7班でも、新旧7班ってことだったんだね」
  「うん。そういうこと」
じゃあ、と、俺はさらに尋ねる。
  「サイは呼ばないの?」
サクラちゃんは、手を振って応えた。
  「ああ~、ダメダメ。あの子、受けだから」
つまり、オカズになる方って事ですね・・・・・・今のところ。
  「サクラ、ここからは、ボクに任せて欲しいんだけど」
  「もちろんいいですよ、隊長。暖めておきましたから」
ぐっ・・・・・・さすが、サクラちゃん、なんかイヤらしい言い方だってば。
  「じゃ、いくよ」
  「望むところだ、ヘタレめ」 (これ、サスケ)

ファイッ!!!