妄想自慢 8


先生の秘密 その2 [サクラ&テンゾウ×カカシ]

  

[4]


  「なんですか、この変態チックな眺めは!!」
入ってくるなり、驚いたテンゾウのテノールが部屋に響く。
そう。
あろう事か、サクラはテンゾウを呼んだのだ。
もちろん理由はある。テンゾウの木遁を便利に使おうというわけだ。
  「先輩、なにやってんです?!!」
確かに、上だけフル装備で下半身素っ裸、しかも、遠目にはごく普通の男、とくれば、サクラというこっちも外見(だけ)は可憐な若い女の前でする行為としては、異常だろう。
  「うるせー、テンゾウ!!見るなあぁっ!!」
起き上がりたいが、手当てが終わっていないので、どうも動けないカカシである。
そして、テンゾウの登場は、別の効果も発揮する。
つまり。
女性器という秘密を持ったカカシが、完全に、サクラサイドの性になっていたせいか、テンゾウの優しげな声ですら、室内の空気に変質をもたらしたのだ。それまでなんとなく、秘密めいた女の子っぽい雰囲気だった室内は、男という異質が混じった途端、AVばりのイヤらしい雰囲気に、一気に変質したのだ。
  「こっち来んな、テンゾウ!!!」
あり得ない状況と、なぜかテンゾウの声にドキドキして、カカシが怒鳴り散らす。カカシの頬は、目の縁まで赤く、サクラは、そんなカカシの心の変化を、鋭く読み取っていた。
  『かっわい~、先生ったら、隊長に男を感じてるんだわ』
サクラは、当たり前だが女なので、ヤマト隊長の属性の一つとして、もちろん異性としての男を常に感じている。カカシは、ふつーに男なので、女がヤマト隊長に感じる異性なんて、感じていなかった。
・・・・・・・今までは。
でも、今はどうやら違うらしい。
  『凄いわ、この術。ていうか、形態変化は、心理にもの凄い影響を与えるのね』
怒鳴り散らし継続中のカカシの耳元に、サクラがささやく。
  「先生、木の葉病院の婦人科なんて行きたくないでしょ?」
  「へ?婦人科・・・・・」
  「若い女性や妊婦に混じって、足を開くのよ?」
  「うぅ・・・ぐ・・」
  「まあ、カカシさん、綺麗なおまんこね、って大声で言われちゃうのよ」
  「う・・おまんこって、お前・・」
先輩のおまんこ???と、隣で、純粋に男なテンゾウが、固まっていた。
  「大丈夫。ヤマト隊長の木遁で、足を固定してもらうだけよ」
  「げ!!」
なにそれっ!!とカカシがわめくが、『産婦人科』でのセリフがストッパーになっているらしく、さっきよりは多少おとなしい。
  「さ、隊長、お願いします。カカシ先生をベッドに固定してください」
何となく、話は見えてきたテンゾウだが、もの凄い眼力でにらんでくるカカシにひるんで木遁を出せない。
  「テンゾウ、いいのか、貴様!!」
  「いいのよ、隊長。この結界は血継限界以外の術は無効にするから」
つまり、カカシ先輩の雷切は発動しない、と。
でも、事が終わって外にでたら、意味ないよね。
一生、この結界の中にいるわけにもいかないしね。
  「ヤマト隊長、カカシ先生のこと、好きでしょう?」
  「え?あ、ああ、もちろん、先輩として、尊敬してるよ」
  「その先輩が困ってるんですぅ~」
テンゾウはカカシを見た。
にらんでるよ・・・。
どっちにしろ、ボクの立場は、微妙にイヤな状況です。
どう転んでも雷切か馬鹿力必至。
もう、いいよ。
テンゾウの木遁が空気まで動かして、ついに現れた。
普段は頼もしいその動きも、今は隠微にしゅるしゅると、いやらしい。
カカシの下半身に巻き付いて、足を広げて、その身体をベッドに固定する。
  「あ、あ、・・・いやだぁっ!!!」
サクラとテンゾウは、カカシの悲鳴を聞いて、何となく、みょ~な気分になった。
純粋な男のテンゾウと、もしかしたら男属性をもともと持っていたかもしれないサクラは、そのときはっきり、カカシに明らかな何かを感じていた。
たぶん、もの凄くピュアな、「性欲」・・・・・・
  「あ・・ありがとう、隊長」
  「え・・あ、ああ・・」
なぜかモジモジと、会話もスムーズにはいかない。
そして、役目は終わったが、テンゾウは立ち去る気配がなかった。
  「も、もういいわ、ヤマト隊長」
  「い・・・いや、終わったとき、木遁、外すから」
  「え?壊せばいいんでしょ?」
  「うん。あ、ボクがやるから」
  「いいです、そこまで。私、力あるし」
  「いや、ボクが壊すよ」
テンゾウ、必死である。
  「・・・・わかったわ」
テンゾウの気持ちもわかる。サクラは頷いた。が、納得できないのはカカシである。
  「やだやだやだ・・・いやだって、サクラ!!なんでテンゾウも見るのよ??」
  「いいでしょ、だって先生、かわいいんだもん!!」
  「かわいいって言うなって!!」
  「先生って、もしかしたら、はじめっからこっちの性質も持っていたのかもしれないわね」
  「なんの話だよ?」
  「いいじゃない、いろいろ体験しちゃえば」
  「サクラ!!」
そして、カカシの耳に再び囁く。
  「隊長のアレ、入れてもらえるかもよ?」
  「な、なんで、そんなっ」
  「女の子の気持ち良さって興味ない?」
  「・・・でも、後輩に・・・」
  「いいじゃない、ヤマト隊長も、後輩の前に、一人の男よ」
  「・・・でも、俺、今、生理だし」
いやだ、やっぱりかわいいっ!!
生理だし、なんて、昨日今日女になった男が言えるセリフじゃないわ・・・・・・・
って、なに、このセンテンス!!??
サクラはカカシの不安げな表情を受け止める。
  「この医療忍者がなんとかするわ」
サクラがドンと胸を叩いた。

 

 

[5]


  「ボクも見ていいですかね?」
やっと、テンゾウがその一言を発した。
もちろん、誰にノーと言われても、絶対見る!!というテンゾウの堅い意志は変わらないが。
  「このっ、テンゾウ、貴様!!」
カカシが、慌てて叫ぶ。
  「いいじゃないの、先生。男同士なんだし」
脳天気に言って、サクラは優しく、カカシの髪を梳く。
  「いいい・・・・今は違うっ!!」
  「そうね。隊長、かわいいのよ、ちゃんと女の子なんだから」
  「サ・・サクラ~・・・」
テンゾウは、乾いた喉を鳴らす。完璧、雌を見る雄の顔で、カカシを見た。
  「へ~・・・なんか興奮しちゃうな」
  「バカっ!!興奮されてたまるか!!」
カカシが怯えてわめく。でも、テンゾウは妙にはっきりとした滑舌で、
  「先輩になんか興奮しませんよ。女の子のトコに興奮するだけです」
と言い切った。カカシが思いっきりテンゾウをにらむ。
  「お前~、今、俺ん中で、いろいろ決定してるからな~!!」
  「どうぞ、どうぞ」
  「腹立つ・・・なにその余裕・・・」
怒ったり、恨んだりと忙しいカカシにお構いなく、サクラが、テンゾウを促す。
  「ほら、見て、隊長」
サクラの手が、カカシの膝にかかる。
  「んあっ・・・」
カカシが身構える。でも、気持ちだけで、大股開きの姿勢は変わりない。
  「かわいい割れ目でしょ」
  「ひいーーー、割れ目とか言うなよっ、サクラ!!」
  「・・・・本当だ・・・凄い・・・・」
  「テッ・・・テンゾウっ!!!」
  「外だけじゃないのよ、ほら、中も・・・・」
サクラのしなやかな指が、カカシの股間に伸びる。テンゾウが、凝視する中、サクラの指が、カカシの陰裂を押し広げた。湿った音を立てて、そこが口を開く。
  「いいいいっ・・・・あっ・・や・・」
カカシの喉から意味不明な呻きが漏れた。
  「うわ・・・・・モロじゃないすか」
  「かわいいでしょ」
  「うん・・・・やばいなぁ、先輩が可愛く感じる・・・・」
サクラが無言でテンゾウを見る。ここを触れと合図していた。
テンゾウが、指に唾をつけて、そこにそっと触れる・・・・
  「あっ!!・・んんっ・・・」
カカシがビクッと反応した。
そこは、包皮をかぶったクリトリスだった。
ゆっくり指を上下させる。
  「やめ・・・ああぁん・・・・っ・・んんっ・・」
カカシの太腿に明らかな緊張が走り、筋肉が震えている。
  「凄い。男でも、こんな声出ちゃうんだ・・・」
  「うう・・・このおっ!!テンゾウっ!!」
  「いいじゃない、先生」
サクラがベッドを回り込む。頭のところから、逆さにカカシに口付けた。
突然過ぎて、カカシは息をし損なう。
  「う・・ぐ・・サ・・クラ」
  「なんか私も変な気持ちになってきた・・・」
  「おいおい・・・あっ!・・もう、テン・・はっ」
感じたカカシが身じろぐと、クプッと、カカシのそこから赤く染まった愛液が漏れ落ちる。
  「うわ・・・これ・・?」
  「あ、隊長、先生は生理なのよ」
  「・・・・・マジかよ」
  「見るなよ~・・・テンゾウ・・」
もういい加減、どうでも良かったが、カカシの口は場繋ぎのようにセリフを吐く。
  「やばいですって、先輩!!」
  「もう。わかってるよ、俺だって」
  「や、そうじゃなくて!!」
  「え?なにっ??」
テンゾウは食い入るようにカカシの股間を見つめると、低い声で、
  「先輩のこと、愛しちゃってもいいですか?」
とのたまった。
  「はあ?てめー、そう簡単に突っ込ませてたまるかっ!!」
  「そんなんじゃない」
  「なんだよっ!!」
  「なんか、すごく愛しいっていうか・・・」
  「!!!・・・・・おいおいおい・・・」
  「好きになりそうです、先輩のこと、そういう意味で」
テンゾウの手が、カカシの内腿を撫でる。
  「ああ~・・やめてって・・・もうっ!!」
カカシが声を震わせて訴える。
ここまで見られて、触られて、もうどうでもいいって気分は確かにあったが、部下や後輩の前で、『感じてしまう』っていうのはどうだろう・・・という最後の意識の砦もある。
禁断の快感もあって、いっそ、身を任せたいところだが、とカカシは結界を見る。
感じて悶えるところを、こいつらに見られて・・・・っていうか、実際こいつらにやられることになるんだろうけど、それで、俺の中の「何か」は壊れてしまわないだろうな?
思考の結果を待たず、サクラの舌が優しく唇を舐めてきた。
  「サ・・・ク・・」
  「好き、先生・・・」
  「サ・・・スケは?」
サクラがうっとりした目でカカシを見下ろした。
その艶っぽい目だけで、カカシのペニスの方が充血する。
  「サスケ君も好きよ。でも今は、先生が好き」
ああ・・・・
ダメだ。ごめんなさい、イルカ先生!!
サクラを抱きたい!!
・・・・・いや、むしろ、サクラに抱かれたいかも。
上に乗ったサクラに、ガンガン攻められたい・・・・・もう、俺、人間失格でいいです。
何なんだ、俺、いったいどうしたいの、なりたいの?
と、テンゾウの手が、内腿を滑って、カカシの女の部分に達した。
スッと表面を撫でられ、みっともないくらい身体に震えが走る。
  「い・・触んな!!・・見ないでって・・・あ、おま・・」
テンゾウの指が、そっとカカシの柔らかい恥毛を撫でつける。また、酒精綿で、割れ目の血液を拭き取る。
  「なんだろ、このへんな気持ち・・・」
  「て・・てんぞ~~」
しかし、もうすでに脳みそがぶっ飛んだテンゾウが、あろう事かカカシの女性器に口をつけた。
  「やめてーーーー!!」
カカシが悲鳴をあげる。テンゾウの舌が、そっと表面を優しく舐める。
  「俺、生理なんだよぉっ!!やだって!!」
と、目の前で、サクラが印を結ぶ。目的は自明だ。
  「結界は?」
  「私の術印は発動します」
  「ひっ・・・ううっ」
カカシが呻く。身体の奥で、内臓が動く不快感を感じた。
  「タンポンでふつーに止血するんじゃなかったのか?」
  「仕方ないでしょ、隊長がもうその気なんだし」
テンゾウの舌が、襞を割って、内部に侵入してきた。
  「あっ・・・ああ・・んんっ・・・」
生暖かい舌が、小陰唇をなめ回し、唇が陰核を挟む。テンゾウの舌が動くたび、絶好調にいやらしい音が室内に響いた。
  「あああ・・・いや・・・ぁ、てん・・はぁっ・・」
カカシが喘ぐ。声を殺そうとしても、できるものではなかった。
と、急に股間に空気を感じる。テンゾウが、襞を指で押し広げ、肉芽をむき出しにして、ソコを改めて観察していたのだ。愛撫を中断され、剥き出された芽がヒクつくのを感じる。
  「凄いよ、先輩。ホントに女性そのものだ・・・・・充血してきた・・・」
  「そんなに、見ないでよ~~」
  「指、入れてみていいですか?」
  「やだよ、ああ~やだ~、お前もイヤだし、感じてる俺もいやだぁ~」
  「先輩、感じてるんだ・・・・・」
  「うるさいよ、仕方ないだろ、お前がエッチなことするからっ!!」
  「それこそ、しかたないです。こんなの見せられて興奮しない男はいないですよ」
  「ちょっとテンゾウ!!俺だよ!!お前の目の前、俺!!はたけカカシ!!」
  「いや、ぜんぜんオッケーです・・・・から」
サクラがカカシの額にキスした。
  「良かったわね、先生。隊長、先生とエッチしたいって」
息を切らしながら、カカシがぼんやりとサクラを見上げる。
  「ねえ、サクラ。これ、夢か・・・・?」
  「いいえ。楽しい現実です」
サクラが妖艶に笑った。