鳴門の案山子総受文章サイト
サクラがまたご機嫌斜めだ。
女の子ってほんとに難しい・・・・・
「ナルトぉ~~・・・」
「なななな・・・なんだってば、サクラちゃん・・」
「重い」
「・・・え?」
「重すぎるわよっ、この話!!」
「そ・・・そうかな・・・」
「誰が読んでも重いわよ」
サクラが深いため息をつく。
ま、妄想に関して、俺らは劣等生っていうことだな。
悔しいが、妄想で共通のイリュージョンを見よう!!という俺たちのチンケだが、壮大な野望は、サクラのハードルの高さに、敢え無く潰えようとしている。
高度な忍術の会得なみに苦しんだおかげで、なんとなく妄想ってやつの傾向もわかった気がする。
力技で、瞬発力。
これだな。っつーか、一応、ここ笑うトコだから。
そう考えれば、月読って、やられてるほうだけだけど、あの長さ、結局、執着の度合いなんだろうな。
相手にあれだけの長きにわたって、幻術と言う名の妄想を押し付けるわけだ。
・・・・・・・・・イタチ・・・すげぇな。
・・なんか、腹立ってきた・・・ほんとにカカシに与えたの、痛みだけだったんだろうな・・・?
結局、忍術っていやらしいってことか。
妄想力の強いのが勝つ!!!!・・・・・のか?ええ~っ??
「どうしたのよ、サスケくん?」
「あ、いや・・・・とんでもない結論が・・・あ、いや」
「ふうん?どうせ、たいした結論じゃないと思うわ」
ぐっ・・・・・
「それにしても、なんか、大風呂敷ひろげちゃったわよね、この会議」
うわ~・・・・物凄く心臓に堪える、いやな言い方!!
「たいした妄想してないじゃない」
腹立つ~!!
「じゃあサクラ、お前の妄想をきかせてくれよ!!」
逆襲だ。妄想講師のお手並み、見せてもらうぞ。
「そうだ、サクラちゃん。参考にするからさ」
ナルトも加勢する。
そのときのサクラの顔を、俺は一生忘れない。
にぃーーーっとアリスの猫のように笑うと、
「いいの?」
と言ったのだ。
「「・・・なにが?」」
「こっちに戻って来れなくなるわよ・・?」
この意味が、じわじわと俺の心を侵食する。
サクラ・・・お前、どれだけ凄いんだ・・・?
「そ・・そんなにすごいの?」
無邪気にナルトが聞いている。
「凄いどころの騒ぎじゃないわ。」
俺たちは、二人そろって、唾を飲み込んだ。
「もう、明日から、素でカカシ先生の顔、見れなくなるわよ(笑)」
「「ひぃっ!!」」
こここ・・・困るっ!!
それは、とても・・・困るけど・・・聞きたい・・・ような・・
「カカシ先生が話しかけてきても、脳裏に先生のエッチなトコが浮かんで、まともに話もできなくなるわ(薄笑)」
「「うっ・・!!」」
うううう・・・
ああっ、もうっ!!!
いい、もう、どうでもいいっ!!!
聞きたい!!聞きたい!!
「サ・・サクラ・・・(はあはあ)」
「我慢の限界かしら?」
俺とナルトは、ブンブン首を縦に動かす。
「じゃあ、聞かせてあげる・・・・」
サクラが妖艶に笑って、なぜか左手をそっと上げた。
え?
なに?
俺とナルトは、微妙に不味いような、いやな雰囲気に、互いに顔を見合わせた。
と・・・・・
はあっ??!!!
俺とナルトは、気配もなく目の前に現れた人物に仰天した。
「「カ・・カカ・・カカシ!!」先生!!」
あああああぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・
ううう・・嘘だろぉ・・・・・
ああ、俺の人生、強制終了・・・・
ナルトも隣で、大きく口を開けて、アワアワ言っている。
「本人よ(喜)」
「サ、サクラ!!も、も、妄想じゃねえしっ!!」
目の前のカカシの顔、すでに見れる訳もなく、俺はサクラに喰ってかかる。
「ほんっとバカね」
「なにぃっ!!」
はっ!!
サクラの顔が、いつもの顔に・・・・
(以下まくし立てる)
あなたたち、忍者でしょ!!忍者の基本を忘れてるわよ。裏の裏をかかなくてどうするのよ!!私がなんの切り札も持たずに妄想の何たるかを語ってると思ったわけ??私が敵忍なら、あなたたち、もう死んでるわ。妄想だなんて馬鹿にしてなめてかかった報いね!!それに、このページのプロパティみて御覧なさいよ。なんて名前がついてる?
ぷ・・ぷろぱてぃ??
[※このページにカーソルをあて、右クリックして、プロパティをクリック。出てきたウインドウの一番上が、このページのタイトルです。ただ、以前のサイトの設定なので、今は違います(汗)このストーリーのページすべて「マニアック・フォー」と言うことにしてお進みください・・・・ゴメン]
・・・マ・・マニアック・フォー・・・?
「わかった?」
へ?なに?『ファンタスティックフォー』なら知ってるけど。
「それをパロったのよ」
「フォーって・・・・」
「やっとわかったようね。変態は私たち3人だけじゃなかったのよ!!」
・・・・うっわ~~・・・・
「四人目が俺だ」
カ・・カカシぃ・・・・
・・・・すっげ~オチ・・・
「ちなみに会議の最初からずっと、このページタイトルよ」
・・・・・・
ダメだ・・・立ち直れない・・・
「ナルトもサスケも、まだまだだね」
カカシ、なにフツーに喋っちゃってんの?
ああ、気が変になるぅ・・・・・
「カカシ先生・・・ずっと聞いてたってば?」
「ああ、最初からね」
「てめっ、なにすかしてんだよっ!!!」
「べつに。いつもどおりだけど」
ああああああ・・・・もう俺の中の何かもぶち切れた。
(以下まくし立てる)
最初からいた、だと?そしたらなにか、俺が、アンタにいやらしい妄想して、チンポ舐めたいって言ってたのも聞いてたのか!!それって人としてどうよ??!!教師を犯したいだなんて、そんな破廉恥で、犯罪的な教え子を、黙って見てるアンタってなんなんだよ!!それだけならまだいい!!
そのあとに、そのあとに・・・
ああ、俺が、俺が・・ああ、くそッ、アンタが愛しくて、ああ、そうだ、そうさ!!、
愛しくて、愛しくて、愛しくて、ああああっ!!泣けるほどスキだって、大好きだって、
・・・・・そこも聞いてたのかよっ!!!
カカシとまともに目が合う。
カカシがゆっくり口布を下ろす・・・・
リアルでは、初めて見るカカシの顔だった。
「ああ、聞いてたよ」
ああ・・・・なんだろ。怒ってたのに、涙が・・・
ああ、くそ!!終われ、俺の青春!!
「聞いてたよ、サスケ」
カカシ。
ああ、なんだよ、それ。
そんな目で見るなよ・・・・
「先生、俺だって好きだってば!!」
バカ・・・ナルト・・・
「ああ、ナルトのも聞いてたよ」
カカシが微笑む。
「人間だから、いろいろ考えちゃうよな(笑)」
カカシがナルトの頭に手を置いた。
「でも、そんなの、どうでもいい」
カカシ、カカシ、カカシ・・・・
「お前たちの気持ちはよくわかってるし・・・」
と、その頬がちょっとだけ赤く染まった。
ああ、やっぱりかわいい・・・
「凄くうれしいよ、俺」
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
もう人生終わって結構です。
俺とナルトは、ほぼ同時にカカシに飛びついた。
カカシの笑顔を見上げる。
ホントにこのまま死んでしまいたかった。
恥ずかしくて。
照れくさくて。
幸せで・・・